本の中に書いてある著者、苫米地英人氏の経歴は…
ひいおじいさんが、ラフカディオ・ハーンの同僚の英文学者で、『和英大辞林』の共編者。おじいさんも『商業英語通信規範』という辞書の著者で、現在の国際ビジネスコミュニケーション学会の創設者の1人で、本人の英人という名前も英語にちなんでいて、本人は上智大学外国語学部英語学科で言語学を学んだという…。
ユニバーサル文法(普遍文法)は、ノーム・チョムスキーというマサチューセッツ工科大学の教授が提唱したもので、著者は、カーネギーメロン大学で、チョムスキーの高弟から徹底的にチョムスキー理論を学び、そこで考えついた言語理論を、論文にまとめたこともあると言う…。
普遍文法(ユニバーサル文法)のことが書いてあるっぽかったので、この本を読んだんだけど…。
ユニバーサル文法について書かれたとこをを引用すると…
「脳は生得的に文法能力は潜在的に持っていて、あとは言語ごとに経験によりパラメーター(設定)を調整するだけ」
として、
「つまり、もともとそのユニバーサル文法を処理する能力を脳は持っていて、細かいパラメーター設定をしていくと、英語になったり日本語になったりするという考え方です。 ということは、現在日本語に設定されているパラメーターを英語に設定できるようにすれば、英語を習得できるというのがチョムスキー型の考え方です。」
と書いてある。
ユニバーサル文法についてのもっと詳しい記述はなし。ちょっと残念…。
で、本の内容の大半は理屈ばっかりで、具体的な英語習得法についてはあんまり書いてないんだけど、
要約すると、昼メロみたいな単純なドラマを見まくるのが良くて、日本語は完全に排除して、日本語に触れる時間よりも長く英語に触れろ、ということが書いてある。
書いてある内容は、まさに、HALが英語を学んだ方法、そのものだ…。
こんな、華麗すぎる経歴を持つ著者が、実際に、HALが英語を習得した方法を理論で説明している…。
やっぱり…
英語の習得ってそんなもんなのか…?
と思いつつ…
この本は、すんごく、怪しい!!!!
こうやってブログで紹介するのをためらうほど、怪しい(笑)
何が怪しいって、表紙が(笑)
著者の風貌が(笑)
付録のCDが(笑)
そして、アマゾンで紹介されてる、叶姉妹並みに華麗すぎる著者の経歴が(笑)
「怪しい情報にダマされてはいけません」というフレーズに出てくる、「怪しい情報」そのものを体現したような装丁と内容(笑)
何なんだろう、このMr.マリック並みの怪しさ…。
アマゾンのレビューも、さんざん…。
でも…
実際にHALはこの理論で英語を習得している。
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小5の時から3年間、「ニュースで英会話」と「ABCニュースシャワー」を見てきたんだけど、
「ニュースで英会話」の方は、HALがすごく嫌がる。
HAL「おばさんがごちゃごちゃ日本語でしゃべってるのを見るのが苦痛。」
あぁ…鳥飼先生、ごめんなさい…。
HALママは、日本語解説がないと意味が全くわかんないので、HALに内容を説明してやるために日本語解説のある「ニュースで英会話」や「ABCニュースシャワー」をHALと一緒に見ていたのだけど…
「CNNスチューデントニュース」を見るHALの反応は全く違う。
こっちは、アメリカの中高生向けなので、英語さえわかるなら、こっちの方が楽しくて理解しやすい(!)らしいのだ…。
ちょくちょく笑いながら、ストレスなく見るHAL…。
そう…
これが本当の英語習得法なんだ…。
日本語はやっぱり、排除した方がいいんだ…。
タエさんもそう言ってたしな…。
しばらくは、「CNNスチューデントニュース」を毎日見ることにしよう…。
英語がわからないHALママは、「CNNスチューデントニュース」を見て、HALにチョコチョコ内容を教えてもらったりしてると、おバカさんになったような気がするんだけど。
実は、同じ著者の『「天才能」子育て術』も読んだことがある。面白かった。こっちも装丁が怪しすぎる…