『最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常』って本読んだ。以下ネタバレありです。
いやほんと、すごい大学だわぁ…。
平成27年度、藝大絵画科の倍率は17.8倍。80人枠に1500人が志願、とか、美術の平均浪人年数2.5年とか…。
それでいて、いわゆる就職をする人が、毎年1割にも満たない、とか…。
学長が「何年かに1人、天才が出ればいい。他の人はその天才の礎。ここはそういう大学なんです。」って言い放つとか…。
いやほんと、すごいわぁ…。
音楽も美術も、入学した時点で、そりゃあもう、天才揃いなんだけど、これほんと、親がすごいと思った。
国際口笛大会のグランドチャンピオンが、口笛で藝大に入学したらしいんだけど、
「高校3年生になって進路に悩んでいたら、親が『口笛をもっと極めてみたら』と藝大を勧めてくれたんです。」
本人は、先生になろうと思って、普通の大学受けたらしい。なのに、親が焚き付けるとか…、マジか…。
天才って本当に面白い。
例えて言うなら『必死すぎるネコ』を見る面白さ、というか…。
見る方は、命のキラメキを感じて、ワクワクするというか…。
でも、やる方は大変。
命懸け。
天才が溢れかえってる藝大は、命のキラメキで満たされているけれど、学生の方は大変だ、毎年行方不明者が当たり前のように出るらしい…。
そんな修羅場に、大金はたいて、膨大な時間を費やして、好んで送り込む親たちが、やっぱりすごい…。
いやぁ…、
天才って…、すごいな。
岡倉天心もずいぶんな人だけど、さすが、岡倉天心が作った学校だ…。